チキンラーメン完成間近?遅いよ萬平さん、のびちゃいますよ!

 インスタントラーメンの発明者である安藤百福をモデルとしたドラマが「まんぷく」である。
最初は主演女優の好演も相まっていいスタートをきれたと思うが、それからが拘置所や刑務所を出たり入ったりでなかなかラーメンへ行き着かない。ようやく刑務所を出たと思ったら信用組合の理事長におさまったりしてラーメンは姿も見せない。年末にはようやく理事長も辞任して、年明けからいよいよラーメン作りかと思ったらそこからが無駄に長い。なんぼラーメンの話でも長すぎのびすぎでもうヘロヘロにフヤケきってしまいました。
ラーメンを作り始まったかなと思うと、場面は姉夫婦の家や喫茶店に飛んでしまって、いかにラーメン作りが大変かとみんなで語り合うばかり。壇蜜まで登場して一波乱あるのかと思ったら二週引っ張って盆踊りでした。その後、覚醒した画家・忠彦の絵を巡る世界の美術界の巨大な陰謀とかに萬平たちも巻き込まれていく…とかなんとかはなくって多分ただの時間つぶし。
ちなみに土曜日(2/9)も忠彦の娘の話やなんやで結局ラーメンは出来ませんでした。天ぷらのヒントにようやくたどり着いて、いよいよ来週完成のようですが安心は出来ません。この脚本家はイケズです。

 視聴者を退屈させちゃいけないからアイディアがあったら惜しまずにどんどん出せ!と朝ドラの脚本に悩んでいる内館牧子に助言したのは橋田壽賀子先生ですが、本当に「おしん」などは何一つ無駄のないストーリーで1年間、全編退屈せずに何度でも楽しめるドラマでした。「マッサン」はウイスキーを作らずにうだうだしてるあたりで見なくなったし「あまちゃん」も脇が騒ぎまくる余計なシーンが退屈で見なくなった。あまりにシリアス過ぎる展開だったら本筋を離れてホッと一息入れるシーンも時には必要だけど、最近の朝ドラ、特にこのドラマは余計なところの一息が多すぎる。本筋に関連のない事件が、なんの脈絡もなく入り込んできて邪魔くさい。それがまた面白くないのが致命的だ。じゃあ見なきゃいいじゃんって話だが、せめてインスタントラーメンが完成するまで……と挫けそうになる心を奮い立たせて見続けていた。MPに捕まったあたりで1/3挫けて、脱税で収監されたところで残り半分くじけて、今年こそはと思ったのに亀の歩みのような進展に打ちのめされて更に半減。最初の頃のときめきはもう一割も残っていない。家族もすでに見切ってしまったようで朝はテレビも見ずに忙しく動いとる。
 来週ラーメンが出来ても、またイケズな展開でのらりくらりと行くんでしょうか。見るかどうか迷うな。
 
 気を取り直して、お昼は菓子パンでも食べたいなとコンビニに出かけた。40周年のカップ焼きそばが出ていたので朝ドラを思い出してつい買って食べるが、以前と違ってあまり美味しくない。
「ふ、味が落ちたな。萬平」
料理漫画のライバルのようにつぶやいてみたりするが、バゴーンは日清食品でないことに気づいて一人で赤くなったりしていた。