猫の朝帰り

カーネーション」の再放送は糸子が朝帰りを母にとがめられると「堪忍な」と謝って逃げるように娘の部屋へ行き布団にもぐりこみました。周防さんとの悲しい別れのシーン、心にケリをつけた糸子でした。 
 さて、冬の間は門限を守って夜は布団のスミでぬくぬくと過ごすウチの猫も、夏の間は毎晩夜遊び朝帰りです。
朝4時過ぎに居間のカーテンを開けると、どこに潜伏していたものか新聞をとって振り返ると、瞬間移動のごとく濡れ縁のふちに座っています。気をつけないと足元をすり抜けているのに気付かずに閉じかけたサッシで挟みそうになります。その後はエサを食べたあと抱きあげようとする私の手をすり抜けるようにして母の部屋へと一直線に飛んでいくだけ。
それが今朝は新聞をとっても、大声で呼んでも姿が見えません。どこか他の家で可愛がられて居着いてしまったのでは……不吉な想像が頭をよぎります。
なんのことはない、勝手口から出ると車の下にうずくまっていました。具合がわるいわけでもないようです。多分ネズミでも捕まえたのでしょう、満腹のときは家に入らず疲れるまで庭を駆け回ります。
あちこちぐるぐるしたあとゴロンゴロンして、お腹を撫でてやるとまた逃げ出し、次は木登りです。
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こうなるともう手が出せません。高いうえに松の葉が刺さるので、ただ見守るのみです。
もっとも見守るだけなのは私だけでなく、お友達の猫も木の根元で寂しそうに見上げていました。
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 この子と他にもう一匹、黒猫(ヤマトじゃありません)がいつも一緒にいるお友達です。
登ることができないのでしょうか?ただ悲しそうに鳴くだけですがウチの猫は木の上で悠然と楽しんでいるようです。そのうちあきらめて畑の陰で身づくろいを始めます。実は左側がちょっとかっこいい猫なんです。なついてくれれば嬉しいのですが、いまだに人を寄せ付けません。
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 うちの猫はすこし降りかけたときに手を伸ばして抱き上げてハートの猫のもとに放るように離してやりました。
その後ちょっとじゃれ合う素振りをみせただけで、またすぐ離れていき、ハートも追いかけたりしないのがいつものことです。まあこれが普通なのかな。
猫は2時間後に戻ってくるとエサをすこし食べて自分の部屋へと飛んで行きました。
愛想もなにもない通常運転でした。