ダイエット沼地獄からの解放

 今までいったいいくつのダイエット方法を試したのだろう。

一年にひとつ以上はやってるか? 多いのか少ないのか。

今もアマゾンで検索すれば、勝手に痩せるだの自然に痩せるだのいかにも何もせず黙って瘦せていくようなタイトルの本が上位に並んでいる。読んでみれば、どの本もそれぞれ理論正しく思えてこれなら絶対やせるはずと思わず納得してしまうのだ。

妄信して必死こいてやるからそれなりの結果が出る。しかしその期間は長くなくて、やがて停滞するのだ。

停滞期はありがちだとどの本も書いてあるので、あきらめず続ければ痩せると信じて続けるも、何故かじわじわ太りだす。

最後には結局元の体重に戻るか、さらに太るかどっちかでそのうち止めてしまうのだ。

このサイクルがこの十数年えんえんと続いている。

 直近に行ったダイエットは「糖質制限」。こいつは自転車に次いで2番目の良い結果をもたらした。

3か月で85㎏から瞬間的には78kgまで落ちた。これは妄信せざるをえない。信者となってこつこつ続けるもお決まりの停滞期を過ぎてまた太りだした。定期的に通っている内科の先生に「これ以上太らないように」と言われたのが82㎏のときでそれから順調に増えて85㎏を超えた時点で糖質制限ダイエットはやめた。内科の先生もあきらめた顔をしていた。

最初に満足できる効果が出たので、いい気になって毎週新しい糖質オフ関連の本を読み漁った。さらに親戚や知人にその素晴らしさを布教して回ったのに。

w医師と約束した75㎏を切ったらブログを更新するつもりだった。人気が出て出版要請が来たら何冊でも本を出そうかなとまで計画していたのに。

そんな折、ワイドショーを見てたら、年をとってからは太ったほうがいい、「小太り爺さん」が理想的だなどと言い出した。65歳迄はまだまだあるとはいえ、ぼちぼち瘦せることに重きをおかなくてもいいのかなと思った。糖質制限の無意味さを一茂がわかったようなことをテキトーに語っていた。

先日読んだ「満腹食べても太らない体 (富永康太)」を思い出した。

従来の食事制限によるダイエット方は間違っていて、太るのは脳の問題ーホメオスタシスにあるのだという。急に体重が減少すれば体は危機感を感じて基礎代謝を減らして体重を元に戻そうとするのだ。これが停滞期の原因なのだがそれを超えるとまた減少するのだというが、そこまでいったことが一度もない。そしてこの本は糖質制限を真っ向否定してあるではないか。

さらに気になって図書館で探した本が「年をとったら食べなさい(佐々木淳)」

ワイドショーの内容がほぼ書いてある。これが最近のはやりなのか。

 

 また簡単に洗脳されたようで不本意なのではあるが、ダイエットの呪縛から解放された気がする。毎日ごはんやお菓子類を我慢するストレスから解消された。さらに体重計に乗ることもぴたりとやめてしまった。太るいっぽうだと乗るのが恐怖でしかなかったので、かなり気が楽になった。

やめた当初は体重が気になったけど、体調は良くて動きも軽いので良しとする。多分それほど変わらないのかなと思う。

 

 とりあえず今は食べたいときに食べる毎日。朝食抜きのプチ断食ダイエットも中止にして三食心ゆくまで味わっている。

朝のニンジンジュースともち麦を少し混ぜて炊くのだけはおいしいので続けている。

まあ今までよく頑張った。もう我慢しなくてもいいよって言われたような気がしないでもないのだ。